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~目標達成とは変化する環境の中で自己を変革すること~

「目標達成は90日」
~目標達成とは変化する環境の中で自己を変革すること~

株式会社ニューチャーネットワークス 代表取締役 高橋透

第3回早い段階で成功することが目標達成のキー

早い段階でどんなに小さくてもよいので、"成功"を実感することが仕事のコツである。早い段階の小さな成功で、仕事に対するポジティブなマインドセットをしてしまうのだ。

たとえば、新規顧客開拓のプロジェクトの場合、すでに受注できそうな既存顧客から攻め、受注できれば、その後の受注活動に勢いが出るはずだ。受注でなくても見積もりを提出し、それを顧客が正式に受け取ってくれることを初期の成功の定義にしてもよい。目の前の成功の目標が明瞭で、やればできるというものを設定するのだ。早い段階で成功を味わうことの重要性にはいくつか理由がある。

早期成功の理由1:行動量が多くなり、必然的に成功確率が高まる
過去成功したプロジェクトを想像してみよう。プロジェクトにかける活動量が多いはずだ。反対に失敗したプロジェクトは、実際活動量そのものが少ない。早い段階の成功は、活動を起こす大事なエンジンスターターである。はじめにうまく点火できれば大概の物事はすすむ。成功するかどうかはまずは行量である。
早期成功の理由2:プロジェクトのイメージがアップし、周りが支援してくれる
誰もが勝ち馬に乗りたい。成功したプロジェクトには、「あのプロジェクトは、俺が大事なアドバイスをしたんだ」という人が多く出てくる。早い段階で"成功思想だ"という情報を流せば、多くの人の支援が得られ、必然的にプロジェクトは成功する。特に組織横断的プロジェクトは協力者の範囲が広いので、この方法は必須である。
早期成功の理由3:ネガティブな心理要因が打ち消けされ、次の成功要因を探す意識が働く
少し思い切ったことに挑戦する時は誰でも、ネガティブな意識が働く。自分の後ろで「失敗するぞ。いろいろ失敗の可能性があるぞ~」と悪魔がささやく。その声は時に増幅し、実際に失敗してしまう。しかし反対もあり得るのだ。早い段階で成功すれば、「よし今期は間違いなく成功する。やっぱり成功した。じゃあ次の成功の要因は何だろう・・・」とこのように早い段階での成功は、次の成功に加速度をかける。指数関数的に成功に向かう。

成功する人は皆「早起き鳥」だ

周りで常に成功し続けている人を5人あげてみてほしい。共通するのは朝早起きなことである。反対にいいところまで進んでも失敗ばかりする人を5人あげると、ほとんど朝寝坊で、何事に対しても納期が守れない。私はこれを「早起き鳥の成功法則」と大げさに呼んで、周りの人に推奨している。

たとえば、一日の朝、家族に元気よく挨拶をして、「朝食がスピーディーに準備でき、片付けも終わって気分がいい」となると、どうだろう、電車でお年寄りに席を譲り、感謝され、"早起き鳥の上司"とあって元気よくあいさつし、"早起き鳥"同士、今日の打ち合わせの確認をして、9時から始まる役員打ち合わせに出席。プレゼンの冒頭で、"早めに"結論を述べ、短時間で要点を述べる。朝上司と打ち合わせで注意しておくべきことが事前に盛り込まれていたので、「この企画は成功するな」と役員に褒められる・・・・。

「早め」を「前倒し」にするとはもっと効果がある

さらに「早め」を先取りしてやってしまうと、成功の加速度はもっと上がる。たとえば企業の中期経営計画、予算計画。毎年見直すことが決まっているのだから、12月末に完成させるのではなく、4半期早くして9月末まで作成してしまえば、来年1月から始めるアクションの一部を今年度に行うことができる。個人も同様である。やることが分かっていることは、前倒しで行えば、その分余裕が出て、好きなことができたり、さらに早く仕事を進めれ、業績がアップする。同じことを行うのに、「早くやる」のと「遅れて行う」のでは天と地の差がある。当たり前のことだが実行する人は意外に少ない。

プロフィール

株式会社ニューチャーネットワークス 代表取締役 高橋透
[所属・役職]
株式会社ニューチャーネットワークス代表取締役
株式会社ニューチャーアジア代表取締役
上智大学経済学部非常勤講師
[略歴]
1987年上智大学経済学部経営学科卒業後、旭硝子株式会社入社、セラミックスのマーケティング、新規事業の消費財の商品企画、広告宣伝を担当。その後大手コンサルティング会社を経て、1996年に経営コンサルティング会社ニューチャーネットワークスを設立し、代表取締役を務める。2010年より上智大学非常勤講師。
[著書・訳書など]
「ネットワークアライアンス戦略」(共著、日経BP、2011年)
「事業戦略計画のつくりかた」(PHP研究所、2006年)
「図解でわかる・技術マーケティング」(共著、JMAM、2005年)
「GE式ワークアウト」(デーブ・ウルリヒ他著、共訳、日経BP、2003年)
[URL]
http://www.nuture.co.jp/

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