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税理士から見た成功する社長とそうでない社長

土谷税理士事務所 代表 税理士・登録政治資金監査人
土谷 正剛

第4回成功する社長は既存客を大切にしない?

1.既存顧客と新規顧客

会社や業種によっても既存顧客と新規顧客の割合は様々です。売上のほとんどが既存顧客という会社もあれば、逆にほとんどが新規顧客という会社もあります。例えば飲食店の中には一見さんお断りで常連さんしか入ることができないお店もありますよね?

それでは既存顧客と新規顧客、どちらが大切にすべきでしょうか?もちろんどちらも大切なのですが、成功している社長はどちらかというと新規顧客を大切にしている方が多いように感じます。成功している社長は既存顧客との取引を継続することよりも新規顧客を開拓することに力を入れていると言えます。

2.なぜ新規顧客を開拓しなければならないのか

一般的に、新規顧客にかかる販売コストは既存顧客にかかる販売コストの5倍程度と言われています。そう考えると既存顧客の維持に注力した方がいいように感じてしまうかもしれません。

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しかし、既存顧客は永遠にみなさんの会社と同様の取引を継続してもらえるでしょうか?そんなことは決してありませんね。取引先のコストカットによる取引量の減少や単価の切り下げ、さらには取引自体が打ち切られてしまうこともあるでしょう。昨今では取引先が倒産してしまうケースも少なくありません。今現在安定的な利益をもたらしている既存顧客が将来的に同様の利益をもたらしてくれるとは限らないのです。

一時的に取引量が増加したり、新規顧客を紹介してもらえたりするケースもあるかもしれませんが、新規顧客を開拓しない限りは売上の増加はあまり見込めないと考えた方が良いでしょう。

また、既存顧客と新規顧客を区別していますが、既存顧客も昔は新規顧客だったということを忘れないでください。新規顧客がいずれは既存顧客になるわけです。新規顧客の開拓が既存顧客の増加をもたらすことになり、ひいては会社の売上や利益の増加につながるわけです。

3.新規顧客開拓における注意点

新規顧客の開拓が大切だとは言っても、新規顧客開拓のための営業ばかりに力を入れすぎるのもよくありません。営業に注力し新規顧客を獲得する一方で既存顧客に対するサービスレベルの低下により既存顧客が離れてしまっては元も子もありません。

新規顧客の増加に対応できるように内部の体制を整えたり、既存顧客へのマーケティングを行ったりして、バランスよく経営を行うようにしてください。

4.最後に

今回は全4回に渡って成功している社長の思考や行動の一例を紹介しました。成功している社長と同じように考え、同じように行動すれば、同じように成功できるというほどビジネスは簡単ではありませんが、参考にして頂ければと思います。

プロフィール

土谷税理士事務所 代表 税理士・登録政治資金監査人
土谷 正剛
[所属・役職]
土谷税理士事務所 代表 税理士・登録政治資金監査人
経済産業大臣・金融担当大臣認定 経営革新等支援機関
経済産業省後援ドリームゲート 起業支援アドバイザー
[略歴]
2002年慶應義塾大学法学部を卒業後、税理士法人プライスウォータハウスクーパースを経て2010年より現職。税理士の枠を超えた企業が成長するための各種アドバイスには定評があり、特に起業支援を得意としている。また自らもベンチャー企業の経営を行っている。
[URL]
土谷税理士事務所

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