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中学生で起業した20代IT経営者が明かす
中堅・中小企業が抑えておきたいウェブの「今」

合資会社サクラシティ 代表 小島猛稔

第2回スマホ対応が検索順位に影響する時代に

1.御社のサイトはスマホ対応をしているでしょうか

2015年4月15日から、グーグルの検索結果表示に関するアルゴリズムが変更されました。スマートフォンでの閲覧に対応(以下、スマホ対応)したサイトを検索結果表示で優遇するというものです。スマホ対応をしていないサイトについては検索結果の順位が下がることになります。検索エンジンの最大手であるグーグルがこのような動きを見せている以上、スマホ対応をおろそかにするわけにはいきません。

パソコン用サイトをスマホで閲覧しようとすると、デザインが崩れてしまう。極端に文字が小さくなる場合があります。パソ コンで閲覧することを前提としたサイトを小さな画面で閲覧することには無理があるのです。スマホの画面を拡大させながらサイトを閲覧した経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。すべてのサイトについてそのような手間がかかってしまうと、必然的にインターネットの利便性が下がってしまいます。 グーグルはそのようなことを危惧し、スマホ対応を推奨しているのです。スマホ対応がなされているかどうかをグーグルのサイト(※1)で簡単に調べることが できますので、御社のサイトも調べてみるとよいでしょう。

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2.スマホ対応の本質は、「ユーザビリティーの向上」です

まずは、グーグルが発表しているスマホ対応とはどのようなことなのかを理解するところから始まります。スマホ対応がどのようなものかを詳しく知りたい場合、以下のページを参照していただくとより理解が広がるでしょう。(※2)押さえておきたいポイントは以下の通りです。

  • 携帯端末では一般的でないソフトウエア(Flashなど)を使用していないこと
  • ズームしなくても判読できるテキストを使用していること
  • ユーザーが横にスクロールしたりズームしたりする必要がないよう、コンテンツのサイズが画面のサイズと一致していること
  • 目的のリンクを簡単にタップできるよう、それぞれのリンクが十分に離れた状態で配置されていること

これらの条件を簡単にまとめると、「どんな端末から閲覧しても使いやすいサイトかどうか」ということになります。つまり、「ユーザー目線のサイト制作」がスマホ対応の本質なのです。闇雲にスマホ対応を行うのではなく、「ユーザーが使いやすいサイト」であることを最優先しなければなりません。そのためのスマホ対応だということを忘れないでください。スマホ対応は決して、ひとり よがりの検索順位対策ではないのです。ユーザーのために行うのだということを肝に銘じてください。

3.スマホ対応はレスポンシブデザインがおすすめです

それでは、スマホでも見やすいサイトにするためにはどうすればよいのでしょうか。他にも方法はありますが、代表的なふたつの方法をご紹介します。

ひとつ目の方法は、パソコン用サイトの他にスマホ用のサイトを 新たに制作する方法です。新たにスマホ用サイトを制作するとなると、その後の管理が複雑になってしまうというデメリットが生じます。同じ内容のサイトにも関わらず、パソコン用のサイトとスマホ用のサイトのふたつを同時に管理しなければならないからです。人材リソースが潤沢でない中小企業の場合は、なるべく工数をかけずに管理を行いたいものです。

そこで今回は、ふたつ目の方法であるレスポンシブデザインをおすすめします。レスポンシブデザインとは、閲覧する端末ごとにサイト表示が自動的に切り替わるデザインのことを指します。レスポンシブデザインで制作したサイトであれば、パソコンで見ようがスマホで見ようが、それぞれの端末に合ったデザインが表示されるのです。ひとつのサイトを管理運営すればよいので、中小企業にとっては現実的な対応となると思います。

IT部門にリソースを割くことが難しい中小企業こそ、レスポンシブデザインの構築を検討してみるとよいでしょう。レスポンシブデザインを構築する際に非常に便利なツールがあります。ワードプレスというツールです。ワードプレスはブログを作るかのように直感的に操作できるツールで、多くのサイト運営者が利用しています。簡単にレスポンシブデザインを構築することができる点も魅力となっています。サイト制作後の管理運営が簡単になるので、中小企業にこそワードプレスの利用をおすすめしています。

ワードプレスを利用すれば、サイト制作に関する技術的な知識がなくても、ブログ感覚でサイトをつくることができます。しかしサイト制作そのものが難しいのであれば、ワードプレスによるサイト構築だけを制作会社に依頼し、その後の管理運用は自社で行うといった機動的な運営もすることができます。本連載の第1回でご紹介したクラウドソーシングを活用してもよいでしょう。

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スマホからの流入が少ないサイトであれば、これまではスマホ対応を急ぐ必要はなかったのかもしれません。特にコーポレートサイトの場合、パソコンからの閲覧数の方が多いケースがあります。しかしながらグーグルがスマホ対応を推奨している以上、中小企業のコーポレートサイトであっても、スマホ対応をしていなければ機会損失を生んでしまいます。グーグルの検索順位が下がることに伴うサイト利用者数の減少は、自明の理だからです。スマホでの閲覧が多い傾向にあるBtoCのサイトであればなおさらの事でしょう。 IT経営戦略におけるスマホ対応は、まさに喫緊の課題といえるのです。

プロフィール

合資会社サクラシティ 代表 小島猛稔
[所属・役職]
合資会社サクラシティ 代表
技術経営修士(MOT:Management of Technology)
[略歴]
1985年11月、東京都(北千住)生まれ。2010年芝浦工業大学大学院工学マネジメント研究科修士課程修了。父親の影響を受け幼い頃よりパソコンに夢中になる。とりわけインターネット黎明期だった時代にICQやBBS、チャットに触れたことで、インターネットがもつコミュニケーションの可能性に魅せられる。1998年、中学校入学と同時期にインターネットを使った現在でいうSOHOやノマドのような活動を開始。2003年、高校在学中に合資会社サクラシティ設立。代表に就任。以降、大学院修了まで学生起業家として活動。現在は「知りたいを満たす」を経営理念とした、インターネット黎明期よりインターネットを活用したビジネスで培ってきたIT経営戦略コンサルティングを実施。中堅・中小企業事業者の実情を理解し、大規模プロジェクトへの従事経験を経た独自メソッドで事業規模問わずITを本気で取り組む経営者より絶大な信頼を得ている。
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