NIKKEI

トップ>企業マネジメント最新トレンド>中学生で起業した20代IT経営者が明かす 中堅・中小企業が抑えておきたいウェブの「今」

中学生で起業した20代IT経営者が明かす
中堅・中小企業が抑えておきたいウェブの「今」

合資会社サクラシティ 代表 小島猛稔

第4回自社ホームページだけでなくオウンドメディアを持つ時代へ

1.ホームページとオウンドメディアの違い

「自社ホームページとオウンドメディアでは何が違うのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。なぜなら、オウンドメディアを日本語に訳すと「自社媒体」という意味になるからです。自社がオーナーとなり運営しているメディアはすべからく自社媒体と呼べるので、「ホームページはオウンドメディアのひとつ」と定義することも可能です。

しかしながら今回ご紹介するオウンドメディアは、広い意味での自社媒体ではなく、固有のメディアとしてホームページとは区別されます。少々わかりづらいので、ホームページと比較しながら紹介していきます。

インターネットに公開されているウェブページはすべてホームページと呼ぶこともできますが、今回の記事の中で言及するホームページという言葉は、自社企業サイトのことを指します。「会社のホームページをつくった」といえば、どのようなページを思い浮かべるでしょうか。会社概要やアクセス情報など、変化のない会社情報を掲載するウェブサイトをイメージできると思います。ホームページとは、多くの人たちに会社や商品のことを紹介するごく一般的なサイトを意味すると考えてください。

今回紹介するオウンドメディアは、掲載する情報の種類がホームページとは異なります。このことがオウンドメディアの最大の特徴ともいえます。最も分かりやすいオウンドメディアの具体例としては、ブログ形式のサイトを挙げることができます。ブログは一般的なホームページとは異なり、新たな記事を更新し、蓄積させていきます。記事を作れば作るほどにオウンドメディアが持つ情報量が増えていくことになるのです。その一方で、ホームページに掲載している会社名や営業時間、アクセス情報などは頻繁に変わるものではないですし、イベント情報などの単発的な情報を随時掲載することはあっても、新たな情報を恒常的に加えていくわけではありません。

ホームページが会社の固定的な情報を公開するメディアだとすれば、オウンドメディアとは情報を不特定多数のユーザーに向けて発信し続けていくメディアなのです。

images_07.jpg

2.オウンドメディアでユーザーとの接点を増やす

あなたの会社を知っている人であれば、あなたの会社名を検索し、該当するホームページにアクセスしてくれます。オウンドメディアは、会社名などの直接的な検索からではない流入も生み出すことになります。オウンドメディアで有益な情報を発信し続けていると、その情報そのものへのアクセスを期待することができるのです。

例えば、あなたの会社名を知らないユーザーであったとしても、オウンドメディアで発信しているテーマに関連する情報を欲しているユーザーであれば、検索エンジン経由でオウンドメディアにアクセスしてくれる可能性が高まります。つまりオウンドメディアに掲載される情報のひとつひとつがユーザーとメディア運営企業とをつないでくれるといえるでしょう。結果として、オウンドメディアがインターネット上のユーザーとの接点を増やすことになります。

また、最近ではFacebookやTwitterなどのSNSが広まり、インターネット上の情報が多くの人に拡散されやすくなっています。記事単位で注目を集めやすくなっていることも、オウンドメディアの持つ役割を大きくしています。

こういったことから、効果的なマーケティング手法としてオウンドメディアが注目を集めているのです。

images_08.jpg

3.オウンドメディアは信頼にもつながる

ウェブ制作会社であれば、ウェブデザインやウェブマーケティング、さらにはホームページ制作に関するノウハウを多く持っています。そのようなノウハウをブログやサイトに掲載し、オウンドメディアとして公開していきます。すると、ウェブデザインについて調べているデザイナーやホームページ運営について悩んでいる中小企業経営者がその該当記事を見つけてくれます。オウンドメディアで発信している情報によって問題が解決したとなれば、そのオウンドメディアを運営する会社の信頼度も上がっていきます。オウンドメディアの運営は集客に貢献するだけでなく、会社のブランディングにも役立つという側面があるのです。このようにオウンドメディアのコンテンツを軸としてマーケティングを行う考え方は、「コンテンツマーケティング」と呼ばれています。

また、オウンドメディアは地道な運営が必要となります。有益な情報を根気よく発信し続けなければならないからです。その半面、オウンドメディアのマーケティング効果は一過性ではなく永続的なものにすることが可能です。オウンドメディアで発信し続けた情報は次々と蓄積されていき、新たな情報によってユーザーをつなぎとめておくことができるからです。有名ポータルサイトに広告を出稿する場合でも、効果を高めるためには継続した出稿が必要だと思います。それと比較すると、オウンドメディアを運営することの大きな意味を理解することができるでしょう。

プロフィール

合資会社サクラシティ 代表 小島猛稔
[所属・役職]
合資会社サクラシティ 代表
技術経営修士(MOT:Management of Technology)
[略歴]
1985年11月、東京都(北千住)生まれ。2010年芝浦工業大学大学院工学マネジメント研究科修士課程修了。父親の影響を受け幼い頃よりパソコンに夢中になる。とりわけインターネット黎明期だった時代にICQやBBS、チャットに触れたことで、インターネットがもつコミュニケーションの可能性に魅せられる。1998年、中学校入学と同時期にインターネットを使った現在でいうSOHOやノマドのような活動を開始。2003年、高校在学中に合資会社サクラシティ設立。代表に就任。以降、大学院修了まで学生起業家として活動。現在は「知りたいを満たす」を経営理念とした、インターネット黎明期よりインターネットを活用したビジネスで培ってきたIT経営戦略コンサルティングを実施。中堅・中小企業事業者の実情を理解し、大規模プロジェクトへの従事経験を経た独自メソッドで事業規模問わずITを本気で取り組む経営者より絶大な信頼を得ている。
[URL]
Facebook
Twitter
小島猛稔の業務丸投げ日記
合資会社サクラシティ

[バックナンバー]中学生で起業した20代IT経営者が明かす 中堅・中小企業が抑えておきたいウェブの「今」

企業マネジメント最新トレンド 一覧へ

日経産業新聞 ビジネス動画 動画で見る、話題の新製品・先端技術 詳しくはこちら

日本大学 通信教育部

月間アクセスランキング

  1. 企業マネジメント最新トレンド
    グローバルに対応しうる事業戦略とは
  2. 企業マネジメント最新トレンド
    ISO9001及びISO14001の具体的な改正内容とその対応のスケジュール
  3. 企業マネジメント最新トレンド
    正しい売上・利益計画の立て方
  4. 企業マネジメント最新トレンド
    企業価値とは何か。経営にどう影響するのか
  5. 企業マネジメント最新トレンド
    ISO9001及びISO14001の2015年改正における具体的な取組み方法

経営喝!力 ビジネスIT活用index