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コア事業に集中できる経営戦略 BPOを検証する

~業務の可視化・品質向上・最適化をサポートするクラウドサービス導入など~

基調講演

グローバル競争時代を勝ち抜くための日本企業の心構えとは

すり合わせが強さの源泉


三菱UFJリサーチ&コンサルティング
理事長 中谷 巌氏
グローバル化が加速する中、企業は本業のコアビジネスに注力する一方で周辺ビジネスをアウトソーシングしなければ、厳しいコスト競争に生き残れない。アウトソーシングの導入は業務の効率性向上に貢献する半面、本来の強みを損なうことのないよう使い方に留意しなければならない。

欧米は歴史的に、多くの民族が移動する中で多様な文化を形成してきた経緯がある。企業は、様々なバックグラウンドや価値観を持った社員たちを一つにまとめ上げるため、作業の手順やルールをトップダウンで標準化させる必要があった。いわば「パッケージ型」の業務形態で、現場の人たちは決められた手順で効率的に作業できるようにつくられている。欧米企業では周辺業務をアウトソーシングしても、コアビジネスに大きな影響はない。

一方で日本は、欧米に比べ文化の多様性が低く、国民の同質性が高い。企業内の仕事の進め方も「以心伝心」で、作業や手順をいちいち標準化する必要がなかった。現場では作業間のすり合わせが強く要求され、品質改善などのヒントが現場から上がってくるボトムアップの組織が出来上がった。この「すり合わせ型」によるきめこまやかさや精緻(せいち)さ、丁寧さといったものが日本企業の強さの源泉だ。

すり合わせ型の日本企業に欧米流のパッケージ型アウトソーシングをそのまま導入すれば、初めのうちは目に見える形でコスト削減が進むかもしれない。しかし日本企業の強みである「現場力」が次第に失われ、最終的に起こるのはイノベーション能力の低下だ。アウトソーシングを取り入れつつも現場の社員の力を活用できる仕組みづくりが重要で、アウトソーシングを日本企業に順応できるものに変えていかなくてはならない。

日本企業は、アウトソーシングでコアビジネスと周辺ビジネスをすっぱりと切り離すのではなく、双方をうまくすり合わせ、つなぎ合わせることで、コスト削減とイノベーションの実現を両立していく。これからの日本企業は、強みを生かしながらグローバル化に対応することが必要だ。

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日本大学 通信教育部

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